2025年12月17日、香川大学 幸町北キャンパス「オリーブスクエア」にて、高度情報専門人材育成事業キックオフシンポジウムを開催しました。オンライン参加と現地参加を合わせて約220名の方が参加し、産学官連携によるDX人材育成の方向性を共有しました。

プレセッションでは、香川大学DX推進研究ポスター発表を実施し、大学院創発科学研究科情報社会ユニット／情報システム?セキュリティユニットならびに創造工学部情報コースの学生がDX推進に関する研究成果を紹介。参加者との意見交換を通じ、次世代の人材育成の重要性が強調されました。

基調講演では、株式会社リコー 技術統括部 技術経営センター 所長 中原逸広氏が「株式会社リコーのデジタル人材育成の取り組み」をテーマに、組織体制や教育プログラム、課題と今後の展望を解説しました。

続いて事業概要説明では、香川大学 創造工学部　安藤一秋副学部長が、学部?大学院のカリキュラム改革や地域連携の強化について説明しました。

パネルディスカッションでは、IPAのデジタルスキル標準（DSS）に基づくDX人材類型（ビジネスアーキテクト、デザイナー、データサイエンティスト、サイバーセキュリティ、ソフトウェアエンジニア）を基盤とした育成方針を議論。
パネリストには、

●株式会社リコー 技術統括部 技術経営センター 所長 中原逸広氏
●株式会社STNet 常務取締役 経営企画室長 吉本浩二氏
●日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員 宮崎翔太氏
●香川大学 創造工学部 副学部長 安藤一秋

が登壇し、コーディネータは、香川大学 創造工学部 八重樫理人教授が務めました。
吉本氏は、株式会社STNetの事業環境やAI?データ活用の進展に伴う人材像の変化、必要なスキルや大学教育への期待を説明。
宮崎氏は、AI時代の雇用変化やサイバーセキュリティの重要性、AIスキルとソフトスキルの両立について具体的な事例を紹介しました。

パネルディスカッション全体を通じて、理系?文系の垣根を越えた多様な人材の育成や、実践機会の提供、社会人学生の受け入れ、ユーザー企業?ベンダー企業双方の視点を持つ人材の重要性について活発に議論されました。特筆すべき点は、DX人材類型のうちビジネスアーキテクトについて、その育成方法が産業界?学術界ともに未確立であり、共通課題として位置づけられたことです。

参加者アンケートでは、「ほかの教育機関も共通の課題を抱えていることが分かった」「シンポジウムをきっかけに連携したい」「DX人材育成に必要なマインドやスキルを学べる貴重な機会だった」といった声が寄せられました。

香川大学は今後も地域社会と連携し、実践的なDX人材の育成に取り組んでまいります。

【関連リンク】
香川大学プレスリリース
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リコーのDX（デジタル人材育成?強化の戦略の詳細が読めます。）
?https://jp.ricoh.com/about/dx

プレセッション：ポスター発表では学生と参加者で活発な意見交換がおこなわれていました

基調講演：株式会社リコー　中原 逸広氏の講演の様子


事業概要説明の様子


パネルディスカッション：テーマ「社会や地域で求められる情報人材とは？」

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